BCEX@西麻布bullet

BCEX@西麻布bullet

今日は山陰山陽のyu-jiのHP(http://tokyo.cool.ne.jp/bcex/)に掲載されていた、
東京ベシャメルラジオのyu-ji&ヒラク編の収録番組を聞いた。
おもしろい。渋谷川で拾った女子大生A.Oちゃんのバッグの話、ハノイでゲイに誘われた話
など、映画の台本にも使えるような内容だ。
特に私は本人を知っているので、余計に笑える。全く何やっているんだか(笑)。

そのラジオで今日、西麻布bulletでBCEXのライブをやるといっていたので、
早速足を運ぶことにした。

yu-jiはクラブ仲間のなかでも、最も年下にあたる存在。22才の大学生。
初めてあったのは私のパーティ『余情残心』の時なのだが、それ以来
メールをもらうことが多い。
最後にあったのは、FREEDOM SUNSET@江ノ島展望台の時だっけ?
とにかく久々の再会だった。


17:00からと聞いていたのだが、yu-jiたちのBCEXの登場は21:00から
というので、六本木ヒルズで時間を潰すことにした。
西麻布bulletで拝借した『phono』を読む。
福富幸宏氏…いつ見ても私の弟“俊也”に似ている。
彼を見る度、“俊也”はどうしているんだろうと思う。
(ちなみに福富幸宏氏は私より年上です)


『phono』に掲載されたcalmさんのインタビューが非常におもしろい。
7枚のレコードはどれも私が所有していないものなのだが、音はおおよそ
想像がつく。間違いなく私好みのサウンドだと思う。
ワウ・ギターをかましたハウストラックや、レア・グルーヴタッチのディスコや、
シュガーヒル、フランキー・ナックルズ…。
骨太なサウンド。しかもタイトルもこちらが恥ずかしくなるほど骨太なのだ(笑)。
「Rapping with the gods」「You're the best」「The crown」…
カッコ良すぎだ。これぞ黒人音楽の骨頂である。
黒い音楽はどれもメッセージがシンプル。
リズムやハーモニーは複雑に見える場合が多いが、あくまでも直感と心地よさだけを
求めているにすぎない。
黒人音楽をやっている人間は不器用であり、なおかつ天然でなければ
このようなサウンドになり得ない。そこが黒人音楽の眩しさである。


まあそんな御託はさておき、このインタビューのcalmさんの結びのことばがイイ。
デジタル機材を使っていない。機材も使いにくい。ただその環境のなかでなんとか
作る…その気概に共感すると。
テクニックより衝動だと。


これは私のモノをつくる姿勢、私が音楽に惹かれる理由に見事に重なっている。
だからモノをつくること、そして音楽に興味があるのだ。
パンクも、NEW WAVEも、シュガーヒルも、すべて破壊的で前衛的な存在。
だから私は惹かれてしまうのだ。


calmさんのK.Fのコンセプトは、パンクや、NEW WAVEや、シュガーヒル
に通じる初期衝動なのだという。
機材と自分がどのくらい向き合えるのかと、考えた集大成がK.Fなのだと
書いてある。
これを見て、K.Fのアルバムはぜひとも聞きたいと思った。


さて、話をbulletへ戻そう。
yu-jiはBCEXのメンバーを紹介してくれた。みんな大学の友人たちばかりのようだ。
音を担当する2人とヒラクくんのペインティング、yu-jiのVJで構成されている
らしい。音はエレクトロニカ。なかなかイイ感じ。
yu-jiのVJも初めて見た。マーク・ロスコの絵のような雰囲気だった。


BCEXのあとのバンドが下手くそで、観るのがシンドくなってくる。
センスと技術が伴わないフリーミュージックほど、ツラいものはない。
それで22:30ごろ、bulletを出る。