今月のサンレコ(1)

目黒通りにある広告制作会社で打ち合わせ。
うれしい。私は目黒通りが大好きなのだ。
さらに今日は天気も良いときている。わけもなく上機嫌。

今日は久々に、サンレコの話をしたいと思う。


表紙はクラムボンである。しかもミトさんが主役。さすがサンレコだ。
彼はプログレ(“ロックの”って注釈が必要なんだろうな:笑)がルーツ
らしいのだが、やっている音楽は結構黒っぽかったりする。
とにかく守備範囲が広く、深いのだ。
ずいぶん前にミュージックマガジンの《目かくしプレイ》にも登場していたが
指摘のひとつひとつが鋭い。こいつはタダ者ではないな、と思った記憶がある。
(《目かくしプレイ》はおもしろいが、ミュージックマガジンの首を絞めている
ように思う。ミュージシャンの鋭い指摘を読むと、音楽ライターの見識の浅さが
露呈され、逆効果になっているような気がしてしょうがない)


話をもとに戻そう。


ミトさんが、プログレ好きだからだろうか。
今回のアルバムをつくる際に、プロデューサーをイルミン・シュミット(カン)
にしたいと考えていたようだ。ところがイルミンならこうしていただろう!と
彼が力説するうちに、郁子さんが「そんなにわかっているのならあなたがやれば?」
ということになったらしい。なんだか微笑ましいエピソードである。


私が今回のアルバムに関する記述で驚かされたのは、モノラルミックス(!)
であること。
5.1だの、6.1だのというこのご時勢に、敢えてモノラル。
カッコイイ(笑)。
音像的にリバーブやディレイが使えないというのも、非常に笑える。
奥域をつくらず、ひたすらコンプで押さえて表情を出したようだ。


もちろん彼らは、ステレオミックスもつくっている。
担当したのは、益子樹氏。録音した音に忠実であることを重視したようだ。
さすが益子さんである。


これを読んでいるうちに、彼らの新作が聴きたくなった。
明日は、CD屋でも行ってみようかしらん。