映画『バージン・ブルース』。

久々にaudio sutraのsahibこと、JAZZ BROTHERSのヤマさんにメールを入れる。
友人の頼まれごとを伝えるためだったのだが、ヤマさんも彼のマネージメントを
務めるスタッフも即、返事をくれる。
対応が早いというだけで、なんだかとてもうれしい気持ちだ。
これは私に限らず、誰もがそう思うことだろう。

ヤマさんはとても短い文章だったが、なんだかそれが彼らしくて微笑ましい。
ありがとう、ヤマさん。

日々忙しいが、今日明日と時間を空けた。
内田栄一特集が日曜日から行われているからだ。
ちなみに今日は、『バージン・ブルース』。秋吉久美子主演の1974年の映画。
70年代の映像が大好きな私は、たまらなく観たかったのだ。


しかしあとから気がついたのだが、この作品はすでにDVD化されているらしい
(苦笑)。
それでも、大きいスクリーンで観れてよかったと思える。


秋吉久美子は当時、10代後半〜20才くらいであろう。
非常にあどけない顔。ロリータ好きの男性は、この頃の秋吉久美子を観たら
メロメロでは、ないだろうか。特に彼らには、彼女の唇が魅力的に映るような気が
する。


この映画のあらすじは、以下の通りである。
主人公まみ(秋吉久美子)は、予備校生。岡山から上京し、寮で暮らしている。
ちょっと悪いことをしたい年頃なのだが、未だバージン。ある日寮の先輩に言われて
集団で万引きをしてしまう。仲間の大半は捕まったのだが、先輩とまみは無事。
しかし寮には帰れない。まみと先輩は逃亡生活に入る。
ある日、先輩の知人であるひとりの中年男(長門裕之)出会うのだが…。


ひとりの中年男のピュアな輝きと、不可思議な女の子まみが最高にイイ。
映画の中に野坂昭如が出てくる。細くて得体がしれないところがいかにも彼らしい。
また70年代の日本らしい空気が流れているような気がした。


しかしこの『バージンブルース』のテーマ曲が妙。歌は当然、野坂昭如
“ジンジンジンジン痔がジンジン〜
貴方もヴァージン♪ワタシもヴァージン”ですから(苦笑)。
また彼が路上パフォーマーとして歌っていた『黒の舟歌』。
私はなぜか小さい時から知っていて、ときどき口づさんでしまう。
いったいあの曲はどこで覚えたのだろう。


映画の中には70年代らしい、学生運動のシーンが描かれている。
内田栄一が実際行っていた、“署名しないで運動”もあった。


私が特に好きなのは、ラストシーン。秋吉久美子が旅館の浴衣を脱いで
素っ裸で海に飛び込むシーン。70年代らしいヒッピー思想のような雰囲気と、
秋吉久美子らしさが見事に重なって素晴らしいなと思った。


60〜70年代のアンダーグラウンドな日本映画をまだまだ観たい。
これからも情報を得ては、観に行こうと思う。