あるDJの自宅へ。

今日は、HIP HOPのDJのインタビュー。
場所は彼の自宅(!)。カメラマンとクライアント2名、私とディレクターの5人(!)
で伺う。ずいぶん大人数で、申し訳ない思いがする。


今回は私がライター。私の指示のもと働いてくれる女の子をディレクターとし、
インタビューを行った。
というのも、DJのノウハウのこと音楽制作のことを聞き出してほしいとクライアントから
通達があったのだ。手っ取り早いということで、私に白羽の矢が当たったわけである。


とはいえ、HIP HOPは大して得意ではない。もちろん、オールドスクールやニュースクール
は大好きだが、現在はとても熱心なリスナーとは言えない。
しかも彼は、世界的な大会で優勝したミキサー使い。(ちなみにK氏ではない)
そちらのスキルにもあまり明るくない私だが、とりあえずやることになった。


彼は笑みを絶やさない人だった。物腰も非常に柔らかい。
どこか余裕があるように見える。これで24才というのだから、やはり常人ではないのだろう。
部屋にはレコード、機材以外には何もない。そこも非常に好感が持てた。
おまけに、DJが好きでたまらないという気持ちを全身全霊で伝えてくる。
それがとても気持ちがいいのだ。


彼はCUBASE VSTユーザーだった。MIDIは一切使わず、オーディオデータのみで
曲をつくっているらしい。
つまり自分のスクラッチや縦横のフェーダー使いから生まれるフレーズを、
録るために必要だというわけである。
非常にシンプルな発想。しかも自分の色を非常に大切にしているように思えた。


彼はDJのみならず、DVDJでも第一人者のようである。もちろん私は、そこもツッコむ。
今年はLAW LIFEにも登場し、素晴らしいDVDJぶりを観せた彼。
その感想を聴きつつ、LAW LIFEで流した卓球映像を見せてもらう。
クラッチ入り。音も映像もバカバカしいものに仕上がるのだが、
観ていてとてもおもしろい。まるでテレビゲームのよう。


レコードや機材に囲まれていると、非常に幸せな気分になる私。
インタビュー時間が決められていて、本当によかった。
時間制限がなければ、間違いなく長居してしまうだろう。


彼は幸せな人だ。夢中になった事柄すべてが、自分の道になっていく。
ひとつのことを極めることは、やはり素晴らしい。