“育てたい”“チャンスを与えたい”。
私の下で働いてくれているディレクターの女の子が、ここ数日覇気がない。 あまりにも理不尽なことを言うクライアントにうんざりきているよう。なので、早めに帰らせる。 早く帰って丸ビルでショッピングしたとのこと(笑)。 今日は妙にすっきりした顔をしていた。 私は無理に仕事をさせない。魂を詰めて働いてもたかがしれている。 モチベーションの低いまま仕事をしても、完成がよくなければ意味がない。 そんな時は、仕事から離れるべきだと思う。 たった人生の数時間をフリーにしても、いいではないか。 だから私は無理をしてまで仕事をしない。余裕をもてるくらいでなければダメなのだ。 あまり働かない人間が指揮しているせいか(笑)、彼女は気楽に仕事に取り組んでいるよう。 今日は“上に立つ人間がオシレーターさんでよかった”と、言ってくれた。 素直にうれしいな、と思う。おまけに彼女はNHKアーカイブスとTVブロスのファンらしく、 そのあたりも私のことを高く評価してくれているようだ(笑)。
いろんな雑誌にcalmさんのインタビューが載っている。
雑誌のなかで来年リリースされる、加藤雄一郎さんのアルバムの
ことにも触れていた。
こうして情報が解禁になると、発売が近くなってるんだなあという気がしてくる。
プロデュースはcalmさんとのこと。非常に楽しみだ。
音楽はひとつの世界を形成してはじめて傑作となりうるのに、
音楽の世界を競争の世界と考える人もいるらしい。
比べて何が得られるというのだろう。そこには何の意味もないのに。
“新人の芽をつぶそう”などと、冗談だか本気なのだがわからないことばを
吐く人も多い。
けれどもcalmさんは、原石のようなアーティストをmusic conceptionから
リリースして“育てたい”“チャンスを与えたい”と口にしていた。
反体制的な発言である(笑)。
が、しかし実に彼らしいと思う。彼は仕事に対して大変厳しいようだが、
周囲の人のことをよく考えている。非常に愛がある人だと思う。
弟であるKenkouさんはもちろん、彼に関わるミュージシャン、スタッフなど
への言動に、calmさんの思いやりを感じ取れることも多い。
彼らもcalmさんの思いやりに惹かれていることも多いのではないだろうか。
周囲の人々のみならず、日本の音楽のことも彼はよく考えているようだ。
“自分だけが良ければいい”という考えがはびこる日本で、これも圧倒的に
少数派だろう。
私は彼のような人に、日本の音楽を牽引してほしいと願う。
私はcalm氏を指示します。