怒濤の一日。

永田町にて。

年始早々、音楽ライターの岡村詩野ちゃんからメールをいただいた。彼女とは10年以上のつきあいが
あるにもかかわらず、昨年大きなケンカをしてしまい、ほぼ絶縁状態になったのだ。
私はついつい言い過ぎてしまう悪いクセがある。(彼女のほうがはるかに口は達者だが)
折を見て食事に行こうと書いてあったので、もちろんいつでもどうぞと返信しておいた。

マニエラの山口優さんの年賀状がおもしろい。MOODMANさんの愛息・奏太くんが、生まれたとき
から髪がフサフサだったなどと書いてある。確かにここでもMOODMAN氏を私は大絶賛している
けれども、どうせなら山口さんご自身のことを書こうよ(笑)。そのための年賀状じゃーん!と
読みながら思わずツッコミを入れてしまった。

今日は朝から西新橋へ。新しいクライアントなのだが、わりと大きな
仕事をいただいた。その会社は引っ越しをしたばかりで、新しい所在地
さえわからない。朝一番に担当者の携帯に電話を入れ、場所を確認する。
本社が名古屋の広告制作プロダクションらしい。どうやら近年、こちらに
進出してきたようだ。


担当者は30代前半というところだろうか。とても生真面目な感じの人だった。
彼と働いてるデザイナーの女性たちを紹介していただく。
その後打ち合わせに入り、仕事内容を説明していただいた。


仕事をしていく上で難しいのが報酬の交渉である。
よっぽどの金額でなければ断ることはない。雑誌のライティングにくらべると
はるかに広告のほうが単価がいい。もちろん雑誌のなかでも記事タイアップ広告
は安いと言われるが、単なるライティングよりはるかに高いように思える。
まあ底辺と言われる音楽雑誌をやってきた経緯があるから、高く思えるのかも
しれない。楽しくて人気のある仕事は、安く見積もられるのが常套手段だから
仕方がないけれども。


しかもフリーだと会社にしばられないのはもちろん、取引先も外部の人という
目線でおつきあいしてもらえる。私はなんといってもこれがありがたいのだ。
外部だから、ある程度距離をもっておつきあいしてくれる。人は親しくなると
ずうずうしくなり、失礼なことを言ったり、無理難題を平気で言いはじめる。
私はこれが苦手なのだ。人と距離をもってつきあうのに居心地の良さを感じて
しまうタチだから、会社員が非常にシンドかった。


まあそんなことはさておき、その後四ッ谷の出版社へ向かう。
一昨年前の花見でいっしょになった女性編集者のところだ。
が、しかし私は時間を1時間間違えたようで、四ッ谷の本屋で立ち読み
をしている間に携帯に着信が入る。「なぜ来ないのだ」と言う。
あわてて出版社に駆け込む。とても美しい社屋なので驚いた。
今まで見たこともないほどキレイな出版社だ。
久々にあった彼女は、化粧のせいかずいぶん雰囲気が変わっていたが、
相変わらず気さく。共通の友人のことや仕事内容のことについて話をした。
依頼を受けたら、ライティングだけでなく台割から書かなければならない
らしい。まあ、よくある話だ。


その後、永田町の広告代理店へ。ここでは面接のような話ばかりしていた
気がする。担当は気の強そうな女性だったが、私に対しては丁重に対応して
くれたように思う。そんなこんなで、怒濤の一日が終わった。