プロの難しさ。

糸こんにゃくとほうれん草のピリ辛炒め

電波媒体の課題が難しい。かなり考えているのだが、納得がいくものが書けない。
書くことがこれほど難しいと感じたのは、久々だ。

今日は
うるめの丸干し
糸こんにゃくとほうれん草のピリ辛炒め
トマトのドレッシング和え
ワカメと油揚げ、タマネギの味噌汁
つぼ漬け

書くことという商売は、一見どれも同じように見えるが、仕事によってずいぶん違う。
日本語だから誰でも文章を書けると思ったら大間違いだ。


たとえば私が俳句をやったとしても、納得できるものはできないと思う。
それ相当の訓練が必要なのだ。
特に俳句は端的なことばのなかに余韻があって、イメージがふくらんでいかないと
成り立たない世界だから、非常に難しい。



先日、ずいぶん昔に古本屋で購入した、月刊宝島を開いてみた。
『あなたはどう考えますか〜総力特集 大麻レポート』。
昭和52年の発刊である。
この大麻レポートの内容はさておき(いつか書くかもしれないが)、
この本のなかに昨年私がインタビューした青山パイド・パイパーハウスの
社長・岩永正敏さんのランディ・ニューマン『小さな犯罪者』の
レコード評がある。


子どもの頃、彼は友人と「ピアノとヴァイオリンはどちらが難しいか」という話を
したのだという。結局岩永さんは、彼の「ピアノは鍵を押すと鳴るけれど、
ヴァイオリンにはそんなものすらないのだから、ヴァイオリンのほうが難しい」
という論に負けてしまったらしい。
しかし今考えてみると、単純に音の出るものだからこそ、陰影に富んだ演奏の
難しさがあるのだともいえる、と。


さらに彼は、こう続けている。

よくピアニスト等を評して「バリバリ弾きこなす」というけれどもフォルテで
速度をつけて弾くことはそれほどむつかしくはない。それよりもピアニッシモで
速いパッセージをダイナミックに弾くことのほうがはるかに難しい、と。

さすがである。
文章を書くこともこれに近いのだ。だいたい仕事として求められるのは、この
ピアニッシモで速いパッセージをダイナミックに弾く”ような技術である。
弾くと弾けるは違うし、書くと書けるとは雲泥の差がある。
もちろん、そこには近道などない。
ただ生涯をかけてこれを探究し続けなければならないのが、やはりプロなのだと思う。