滑稽な構造。
どうやら大学生は、就職活動の時期のようだ。 そもそも就職を探す時期があるなんておかしい。 周りに急き立てられて、慌てて就職する必要はないと思う。私はそういう考え方だ。 もともと私は会社がイヤでしょうがない人間。前も話したが、父方の家系も母方の家系もサラリーマンが いない。どうやらサラリーマンに向かない家系のようである。 おかげで会社のことにも疎い。定年退職って一般的にいつなの?と浩美ちゃんにきいて、 びっくりされたこともあった。 会社で妙に威張っている人間を見ると、虫酸が走ることがある。そんな少人数なかで偉そうに してどうするというのだ。そういう人間に限って、会社と家庭の往復が“自分の世界”だったり する。電車に揺られ、パソコンを見つめ、一生を終えていく。見方によっては、非常に滑稽だ。
世の中では“仕切り屋”が価値があって、“仕切られ屋”は無能だとされる。
果たして本当にそうなのだろうか。
フリーになってからというもの、私は常に会社において“外部”の人間である。
外部の人間になると、会社というものが笑えてしょうがない。
会社人間は、みななんとか仕切り屋になろうと躍起になる。
たった5人のなかで、誰が仕切り屋の座を手に入れるかで争う。
しかも上に立つ人間は、仕切りにくい人間をクビにしようと奮闘し、
下につく人間は、上に立つ人間になんとか気に入られと必死になる。
結局、仕事の内容うんぬんではないのだ。
まあ世の中の構造がそんなものだから、日本の未来は暗いんだろうな。
5人の世界のなかで生き、仕事とは関係ないところにエネルギーが働けば、
斜陽にならざるを得ないでしょう。
会社はやはり、妙なところだ。