今月のミュージックマガジン(1)

一口カツ(ヒレ)。

今朝『とくダネ』で、人間の吐く息でガン患者か否かがわかるラブラドールのことを言っていた。
その犬は、ごく普通の犬よりもさらに優れた嗅覚をもち、ほとんどはずれることがないのだという。
思わずうちの父のことも調べてほしいと思った。

取引先の人が現在、私と行う仕事以外に“有機野菜”に関するサイトをつくる予定があるのだという。
その方が「…ガン予防にもなる」などと言うと、やはり敏感に反応してしまう。
こちらの頭が、見透かされてしまっているのではないかと思うほどに。

あまりガンの話ばかりしていると、重くなってしまうので、別の話題にしましょう。

本日は、
一口カツ(ヒレ)
こんにゃくのピリ辛きんぴら
もやしサラダ

尊さんととうようさんの対談がおもしろいので、ミュージックマガジンを購入する。
二人の会話は、真の音楽好きならではのことばで、読んでいて清々しい。


尊さんが「今音楽をやっているほとんどの人が、“自分”というものを
看板にして、音楽が2の次になっている。そうしないと売れないという構造、
そしてそのナルシストな感じが気持ち悪い」と言っていた。
また「自分の意見を声高に言えば個性だ!」という風潮についても、疑問視して
いるようだった。


…同感。


自分を表現するのが必死で、本末転倒なのが今の音楽だ。
引きの美学を知らないせいか粋や余裕を感じず、いっぱいいっぱいなところだけが
伝わってくる。最近の音楽を聴くと妙に疲れるのは、それも原因のひとつのような
気がする。


その反面、時を忘れるほど物事に傾倒している20代や、コレクションに精を出す
20代をほとんど見かけない。あの淡白さはなんだろう?
エネルギーが溢れているときに情熱を傾けるものがなければ、むしろ怖いとさえ
感じてしまう。不完全燃焼のエネルギーの矛先はどこ?
好きなことに没頭することで人は豊かになれるのに、そこをなおざりにして生きて
いくのはあまりにも危険だ。


また最近は、音楽に全く遊びを感じなくなってしまった。
浮かぶのは、マーケティングに裏打ちされたレコード会社の戦略と、コスト削減。
レコード会社の社員たちを食わせるための稼業。
そればかりが目の前を通り過ぎていくので、いくら聴いても音楽とみなすことが
できない。あれは音楽じゃないよ。


立ち上げたばかりのVirginや、リプリーズのような好きだという情熱だけで
なんとかここまでやってきた、というレーベルは今やほとんど見つからない。
そんなことを口に出した日には、マーケティングマネージャーからお叱りを
受けそうな雰囲気だ(笑)。


音楽はもはや、私が探している音楽はほとんどないような気がしている。
好きな音楽は、上澄みをすくうようにごく少量。それが自分の手元にあれば
良いような気がしている。


私にとって音楽は、個人の楽しみに他ならない。今も昔も。