病院へ。

かぶと豚ひき肉の味噌煮。

私はものに愛着をもって使うのが好きだ。
そのせいか衝動買いはせず、ゆっくり買う。
好きなものを少しだけもつ、というのが最近は好ましく思え、ものを欲しがらなくなった。

ときには修理に出しながら、ものと長くつきあう。
好きなものが少ない私には、このペースがとても合っている。
傷をつけたり、融通がきかなくなるのを目の前にし、いらだったり楽しんだりしながら
ともに過ごす。
ある意味、家族に似ているな。

今日は、
かぶと豚ひき肉の味噌煮
絹さやのバターソテー
豆腐としいたけ、にんじんのお吸い物

咳がいっこうにおさまりそうにないので、大きな病院へ行く。
初診は午前11時までという。それを聞いた時、すでに10時前。
慌ててタクシーに乗って病院に向かう。
同じ区内にありながら、とても遠いところだった。



病院は想像していたよりずっと遠くにあった。
しかも古い。
私はあまり病院に行かないほうだが、行く時にはいつも新しい病院ばかり
を選んでいた。
ただでさえ気持ちが滅入る場所なのに、古いと余計気分が滅入るからだ。


千駄ヶ谷にある会社に通っていたころは、下のフロアが歯医者。
歯が痛くなると、下に行くだけ。本当に好都合だった。
他の部位が悪くなると、代々木病院へ行っていた。
ここは共産党系の病院のせいか、新しいわりに患者が少ない(笑)。
数少ない患者になんとか再度足を運ばせようとするせいか、対応が丁重。
病院に赤旗の広告が貼ってあるだけで(笑)、特に薦められるわけではない。
私にとってはとてもイイ病院に映った。


そんなことはさておき。


今日行った病院には、浮かない顔をした患者ばかりだった。
病気の重さは、人の顔にまで映るらしい。
私の病名はよくわからないため、総合案内の看護士さんへ今日受診すべき科を
決めていただく。彼女から総合内科と言われ、所定の場所で待つ。


2時間ほど待たされたのだろうか。
担当医は30過ぎたばかりと思われる、若い医者だった。
彼は白衣も身につけていない。医者らしからぬ人だった。
手腕はよくわからないが、対応が早い。そこは好感がもてた。


彼曰く、今日はあなたのような患者を3人くらい診たよ、という。
この時節には多いのかな、と思った。
父のガンの話をすると、私の年齢でしかも女性で肺ガンになるのは、
100%ないだろうと言った。
ただ念のためにと、X線を撮ることになった。


私の上半身のレントゲン写真は、肺も心臓もくっきりと映っていた。
先生も驚くほどキレイなもので、見本に使いたいとおっしゃってくれた。
私自身もレントゲン写真の美しさに、うっとりした(笑)。
身体には全く自信がないが、内臓だけは自信がもてるかも?と思った。


私の病気は時節柄、喘息に近い症状を起こしているか、もしくは胃の炎症で
呼吸器まで影響を及ぼしているのではないかとおっしゃっていた。
とりあえずどちらかわからないので、まずは前者の治療をやっていこうと
いうことになった。処方せんを書いてもらい、病室を出る。


病院は紹介がなれけば、診療代が2000円ほど加算されるとのこと。
タクシー代含めると、けっこうな出費。


処方された薬は、ステロイド剤が入ったものだった。
結局、そこですか・・・
私はステロイド剤から逃れるために、10年近く鍼で治してきたのに。
薬を飲むべきか、飲まざるべきか、思案中。