一条ゆかり『砂の城』。
撮影や仕事でのイベントなど、9月半ばから現在まで本当に忙しい。 ろくに、ここの更新もできないくらいだ。 その間いろんなことがあったような気がするが、怒濤のごとく過ぎていってしまったので、 遡っても思い出せないのが正直なところだ。
TVブロスに漫画家の一条ゆかりさんが載っていたので、
急に昔の彼女の作品が読みたくなってしまう。
特に『砂の城』。小学校のときに読んだ気がするのだが、
内容はよく覚えていない。
ただ主人公の女性がいつも思い悩んでいたことと、
恋人の息子をひきとって、恋人と同じ名前をその子につけた(!)
ところだけ覚えていた。
同じ名前をつけるというのは異常だよなあと、小学生ながら思っていた。
TVブロスを見て『砂の城』がどういう内容だったのか、どうしても
確かめたくなった。
それで今日は本屋で、大人買い。昼ドラで使われているらしい『デザイナー』も
合わせて購入。コミックを買うなんて、小学生以来。
天変地異でも起こりそうだ。
改めて読むと、大したストーリーではない。
主人公は大金持ちの娘。恋人は孤児。両親から結婚を反対され二人自殺を図ったが、
互いに別々な場所で発見され、生還する。ただ恋人は記憶を亡くし、新たな地で
別の女と結婚してしまう。主人公はあることがきっかけで、かつての恋人に再会。
ところが恋人は記憶喪失になっており、おまけに奥さんと子どもまでいることを知り、
ショックをうける。ある日恋人は奥さんと出かけた際に不慮の事故に逢い、
死んでしまう…。
という事件だらけのストーリー(苦笑)。
いかにも70年代っぽい。
恋人の息子をひきとって、恋人と同じ名前をその子につけた(!)
ところが異常行為にうつったのだろう。
しかし当時は衝撃だったのだ。おそらく時代のせいだろう。
今は現実のほうがはるかに恐ろしい。
ストーリーはともかく、一条ゆかりさんの絵は古くなっていかない
んだなあと思った。今見ても、とりたてて抵抗はない。
描かれているファッションが70年代だから、むしろ時代にフィットして
いる感じがする。
とはいえ、今後女性向けのコミックが読みたいなんて思うことは
ないだろう。読み通して、本当におなかいっぱいになったから(笑)。